「プラダを着た悪魔の続編が制作中」
こんなニュースをきっかけに、久しぶりにこの映画を見返した人も多いのではないでしょうか。
約20年前の作品でおしゃれでありながら、いま観ると「おしゃれな業界映画」では終わらず、仕事への姿勢や、日々身にまとう服の意味まで問いかけて来る、という部分が見えてきた人もいるのでは?
それは、私たち自身の価値観が変化してきた証なのかもしれません。
年末年始は、そんな問いをゆっくり考えるのにちょうどいい時間です。 ファッションに詳しくなくても楽しめて、観終えたあとに「明日着る服」が少し違って見える映画を9本紹介します。
1.プラダを着た悪魔(2006年/アメリカ)

ファッション映画の定番でありながら、年齢や立場が変わると受け取れる方が大きく変わる一本です。
若い頃は「厳しすぎる上司」「華やかな業界」という印象だったのが、いま改めて観るとミランダの言動が仕事に対する覚悟や責任感として見えてくる、という声が多く見られます。
ネット上でも
「毎日なんとなく選んでいた通勤服が、実は自分の仕事への姿勢だったのかと気づかされた」
「この映画を観てから、きちんとセットアップしたり靴を意識したようになった」
といった感想も。
2025年にVOGUE編集長を退いたアナ・ウィンターの存在を重ねると、この映画は「ファッション業界の裏話」ではなく「プロフェッショナルとして働くこととは何か」を描いた物語だったことが、よりリアルに感じられます。
👉 毎日身につけるものほど、着心地と姿勢が表れる。
2.ココ・アヴァン・シャネル ( 2009年/フランス)

シャネルという名前から想像する「ラグジュアリー」「エレガント」とは少し違う、一人の女性の生き方を描いた映画です。
ココ・シャネルが選んだのは「自分を飾る服ではなく、自分の身体が自然に動ける服」でした。
「削ぎ落とすことが、こんなにも強い意思表示になるとは思わなかった」
「シンプルな服が、自分を一番強く見せてくれる気がした」
という感想も多く、
「シンプル=無難」という固定観念が静かに崩れていきます。
3.ディオールと私 ( 2014年/フランス)

ラフ・シモンズがディオールのディレクターに就任し、初コレクションを完成させるまでを追ったドキュメンタリー。
印象に残るのはランウェイの華やかさよりも、職人たちと向き合い、布に触れ、一着ができあがるまでの時間です。
「高価な服=贅沢、ではなく時間と手間が詰まったものなんだと理解できた」
という声が多く、服を見る目は一段と深くなります。
4.マックイーン:モードの反逆児 (2018年/イギリス)

美しく、刺激的で、どこか痛々しい。
この映画を観て「ファッションがここまで感情を背負えるものだとは思わなかった」と感じる人は多いはずです。
マックイーンの服は、彼自身の不安や怒り、孤独を映し出す存在でした。強烈な表現の裏にある人間らしさが観る人の心に残ります。
5.ファッションが教えてくれること (2009年/アメリカ)

VOGUE編集長として時代を作り、2025年にその役割を終えたアナ・ウィンター。この映画はいま、一つの時代の記録としても観られています。
「冷たい人だと思ってたけど、実は誰よりも全体を見て決断していた」
「センスとは感覚ではなく、選び続ける責任なのだと知った」
という感想が多く、仕事と美意識の関係を考えさせられます。
6.イヴ・サンローラン (2014年/フランス)

天才と称されたデザイナーの成功と同時に壊れていく姿を描いた作品。
「美しい服の裏に、こんなにも孤独な時間があったとは思わなかった」
という声が象徴的で、ファッションを「憧れ」だけで見られなくなります。
7.アントワープ・シックス(2000年代/ベルギー)

ここで少し補足を。
アントワープ・シックスとは、1980年代にベルギー・アントワープ王立芸術アカデミー出身の6人のデザイナー(ドリス・ヴァン・ノッテン、アン・ドゥムルメステールなど)をさします。
彼らは「売れるかどうか」よりも「自分たちは何を表現したいのか」を優先し、ロンドン・ファッションウィークに自費で参加。
結果的に、世界のモードに大きな影響を与えました。
映画を観た人からは
「流行を追わないという選択が、こんなにも勇気のいることだと知った」
「大量消費と距離を置く視点を持てた」
という声も多く聞かれます。
👉 「必要なものを、必要な分だけ」という考え方に共感する方へ
8. ドリス ( 2017年/ベルギー)

ドリス・ヴァン・ノッテンの静かな日常を追う映画。2024年6月に自身のブランドのクリエイティブ・ディレクターを退任したことはファッション界のみならず大きなニュースになりました。
派手な演出はありませんが、自分のペースを守りながら服を作り続ける姿に
「流行に振り回されなくなった」
「長く着られる服を選びたくなりました」
という変化を感じる人が多い作品です。
9. The True Cost ( 2015年/アメリカ)

ファッションの裏側にある環境問題や労働問題を描いたドキュメンタリー。
観終わったあとすぐよりも、日常に戻ってから静かに効いてくる映画で
「安さだけで服を選べなくなった」
「素材や背景を見るようになった」
という声が多く見られます。

服を選ぶこと、生き方を選ぶこと
これらの映画に共通しているのは、ファッションを「流行」ではなくその人の考え方や姿勢の延長として描いている点です。
どの素材を選ぶのか。
どんな着心地を大切にするのか。
そして、どれくらいの時間、その服と付き合いたいのか。
PEPARが和紙という素材に向き合ってきたのも、一瞬の見た目ではなく
「毎日の中でどう感じるか、どうやって付き合っていけるか」を大切にしたいから。
年末年始、映画を通して『服を見る目』が少し変わったタイミングで、いま身に付いているものを見直して見てみましょう。そんな静かな時間のお供として、PEPARの和紙アイテムも選択肢のひとつになれたら嬉しいです。
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※より深く知りたい方へ
過去のPEPARブログでは
を掘り下げた記事も公開しています。年末年始の読み物として、こちらもどうぞ。
